区政最前線～区長室から～平成27年11月

先月は、2人の日本人がノーベル賞を受賞したという、うれしいニュースが飛び込みました。大村智さんがノーベル医学生理学賞を、そして梶田隆章さんがノーベル物理学賞を受賞したのです。特に大村智さんは、本区森下にある、都立墨田工業高校で定時制の教諭として勤務している時に、昼間は工場で働きながら、毎日手に油をつけたまま勉強している生徒たちを見て、もっと自分も勉強しなければと一念発起したことが、研究者の道を志したきっかけだそうです。この話を聞き、江東区の人々のパワーが大村さんの背中を押したような気がして、少し誇らしく思いました。江東区で志を立て、イベルメクチンという薬剤を開発し、世界の多くの命を救い、そしてノーベル賞へと結実したことを、江東区のこどもたちも、身近な出来事と感じて欲しいと思います。こどもの頃の大きな感動は、時にその後の生き方に大きな影響を与えます。それには本物を見ること。そして自分も体験することです。
先月開催した「こうとうこどもスポーツデー」では、多くのオリンピックメダリストを招きました。こどもたちは、ソフトボール金メダリストの三科真澄さんの遠投に歓声をあげ、金メダルをさわり、野球の宮本信也さんからは投げ方の指導、また車椅子バスケやダブルダッチ等を体験しました。どのコーナーのこどもたちの目も、皆輝いています。小学校対抗の長縄跳び大会で、見事優勝した六砂小メンバーは喜びの余り、私と肩を組んで集合写真を撮りました。これも感動の思い出となるでしょう。どの子も元気に育ち、立派なおとなになって欲しい。それが私の一番の願いです。