バリアフリー法に基づく審査・検査

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最終更新日:2016年02月15日 17時12分

バリアフリー法の目的と概要

 正式名称は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」です。
 本格的な高齢社会の到来を迎えて、高齢者や障害者等の自立と積極的な社会参加を促すため、不特定かつ多数が利用できるような整備を促進し、良質な建築物のストックの形成を図ることを目的としています。
 バリアフリー法では、最低限のバリアフリー化の基準である「建築物移動等円滑化基準」と、望ましいレベルを示す「建築物移動等円滑化誘導基準」が定められています。

【建築物移動等円滑化基準】=最低限のレベル
・車椅子と人がすれ違える廊下の幅の確保
・車椅子用のトイレがひとつはある
・目の不自由な方も利用しやすいエレベーターがある 等

【建築物移動等円滑化誘導基準】=望ましいレベル
・車椅子同士がすれ違える廊下の幅の確保
・車椅子用のトイレが必要な階にある
・建物の面積に関わらずエレベーターがある 等

 建築物移動等円滑化基準は、誰もが日常利用する建築物(特定建築物)における努力義務基準となります。また、特定建築物のうち不特定多数のものが利用するものや主として高齢者、障害者等が利用する建築物(特別特定建築物)の建物の延べ床面積が2,000m2以上の場合、適合義務基準となります。
 建築物移動等円滑化誘導基準は、後掲します「バリアフリー法に基づく認定」をするときの基準となります。

特定建築物および特別特定建築物一覧表

特定建築物 特別特定建築物
1. 学校 1. 盲学校、聾学校または養護学校
2. 病院または診療所 2. 病院または診療所
3. 劇場、観覧場または公会堂 3. 劇場、観覧場、映画館または演芸場
4. 集会場または公会堂 4. 集会場または公会堂
5. 展示場 5. 展示場
6. 卸売市場または百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗 6. 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗
7. ホテルまたは旅館 7. ホテルまたは旅館
8. 事務所 8. 保健所、税務署その他不特定かつ多数のものが利用する官公署
9. 共同住宅、寄宿舎または下宿
10. 老人ホーム、保育所、福祉ホームその他これらに類するもの 9. 老人ホーム、保育所、福祉ホームその他これらに類するもの(主として高齢者、障害等が利用するものに限る。)
11. 老人福祉センター、児童厚生施設、身体障害者福祉センターその他これらに類するもの 10. 老人福祉センター、児童厚生施設、身体障害者福祉センターその他これらに類するもの
12. 体育館、水泳所、ボーリング場その他これらに類する運動施設または遊技場 11. 体育館(一般公共の用に供されるものに限る。)、水泳所(一般公共の用に供されるものに限る。)もしくはボーリング場または遊技場
13. 博物館、美術館または図書館 12. 博物館、美術館または図書館
14. 公衆浴場 13. 公衆浴場
15. 飲食店またはキャバレー、料理店、ナイトクラブ、ダンスホールその他これらに類するもの 14. 飲食店
16. 郵便局または理髪店、クリーニング取次店、質屋、貸衣装屋、銀行その他これらに類するサービス業を営む店舗 15. 郵便局または理髪店、クリーニング取次店、質屋、貸衣装屋、銀行その他これらに類するサービス業を営む店舗
17. 自動車教習所または学習塾、華道教室、囲碁教室その他これらに類するもの
18. 工場
19. 車両の停車場または船舶もしくは航空機の発着所を構成する建築物で旅客の乗降または待合いの用に供するもの 16. 車両の停車場または船舶もしくは航空機の発着所を構成する建築物で旅客の乗降または待合いの用に供するもの
20. 自動車の停留または駐車のための施設 17. 自動車の停留または駐車のための施設(一般公共の用に供されるものに限る。)
21. 公衆便所 18. 公衆便所
22. 公共用歩廊 19. 公共用歩廊

バリアフリー法に基づく認定

 「建築物移動等円滑化誘導基準」を満たす建築物の建築主は、所管行政庁の認定を受けることができます。認定を受けた場合、建築主の負担を軽くするために、次のようなメリットがあります。

(1)税制上の特例措置
昇降機を設けた2,000m2以上の認定建築物(新築、増築、改築)については所得税、法人税の割増償却(10%、5年間)を可能にしています。

(2)低利融資制度〈人に優しい建築物整備事業〉
日本政策投資銀行からの低利の融資が受けられます。また認定を受けていない場合でも、一定の配慮がなされれば、低利の融資が受けられます。

(3)補助制度〈人にやさしいまちづくり事業〉
美術館、文化ホール、地下鉄の出入口などの公益的な施設を含む建築物については、その施設に至る廊下、階段、エレベーター等の移動システムや、これらに付随するトイレ等の整備費の一部を補助します。

(4)容積率の特例
 お年寄りや車いすの方などが利用しやすくするためには、トイレや廊下などの面積が増えます。法律では延べ面積1/10を限度に容積率の算定に際して述べ床面積に不参入とすることができます。また従来からの許可制度によりそれ以上の面積についても不参入とすることが可能です。

(5)確認手数料の免除
 バリアフリー法の認定と建築基準法による確認申請を同時に行った場合は、確認手数料が無料になります。(民間の指定確認検査機関に確認申請を提出する場合は、この制度を利用することができません。)


東京都建築物バリアフリー条例の目的と概要

 高齢者や障害者等、誰もが使いやすい建築物の整備を行い、やさしいまち東京を実現するため、バリアフリー法に基づき、建築物バリアフリー条例(正式名称は、「高齢者、障害者等が利用しやすい建築物の整備に関する条例」)が制定されました。これによりバリアフリー法に定める対象用途への追加、対象規模の引き下げ、義務化された基準(建築物移動等円滑化基準)の強化がされました。

バリアフリー条例により建築物移動等円滑化基準の適合が義務付けられている建築物の種類と規模

対象用途(特別特定建築物) 対象規模
○学校 すべての規模
○病院または診療所(患者の収容施設を有するものに限る。)
○集会場(一の集会室の床面積が200m2を超えるものに限る。)または公会堂
○保健所、税務署その他不特定かつ多数のものが利用する官公署
○老人ホーム、保育所その他これらに類する社会福祉施設
○老人福祉センター、児童厚生施設、身体障害者福祉センターその他これらに類するもの
○博物館、美術館または図書館
○旅客施設等
○公衆便所
○診療所(患者の収容施設を有しないものに限る。) 床面積の合計500m2以上
○百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗
○飲食店
○郵便局または理髪店、クリーニング取次店、質屋、貸衣装屋、銀行その他これらに類するサービス業を営む店舗
○自動車の停留または駐車のための施設(一般公共のように供されるものに限る。)
○劇場、観覧場、映画館または演芸場 床面積の合計1,000m2以上
○集会場(すべての集会室の床面積が200m2以下のものに限る。)
○展示場
○ホテルまたは旅館
○体育館、水泳場、ボーリング場その他これらに類する運動施設または遊技場
○公衆浴場
○料理店
○共同住宅 床面積の合計2,000m2以上
○複合建築物

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