建築紛争の予防と調整

都市整備部 建築調整課 建築紛争調整係  窓口:05-23  電話:03-3647-9767  FAX:03-3647-9009  メール送信
最終更新日:2011年10月21日 10時40分

建築紛争を予防するために

 江東区では、中高層の建築物が増えており、それにともない建築紛争が多く起きています。中高層建築物は、建築関係法令に適合しているとはいえ、日照、通風、採光の阻害、圧迫感、風害など、周辺に大きな影響を与えます。
 建築計画に近隣の生活環境に対する配慮がみられないことや、計画の説明が十分に行われないこと、また対応のしかたが適切でないことなどが建築紛争を起こす原因となることがあります。近隣関係住民の要望等には十分耳を傾け、お互いの立場を尊重しあい、譲り合いの精神をもちながら話し合いを重ねていくことが大切です。
 区では「江東区中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」に基づき、紛争を未然に防止するよう努め、また紛争が生じたときは適正な調整を行うなど、解決に努力しています。


用語の説明

1.中高層建築物
 条例の対象となる中高層建築物とは、高さが10mを超える建築物です。
 なお、階段室等の屋上突出部分で建築面積の8分の1以内、かつ、高さが5m以下のものは、高さに算入しません。
2.建築紛争
 中高層建築物の建築に伴って生ずる日照、通風及び採光の阻害、風害、電波障害等並びに工事中の騒音、振動等の生活環境に及ぼす影響に関する近隣関係住民と建築主との間の紛争を言います。  
3.建築主
 中高層建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者です。
4.近隣関係住民
 条例に基づく近隣関係住民は次のとおりです。
 ア 中高層建築物の敷地境界線から、その高さの2倍の水平距離の範囲内の土地又は建築物に関して権利を有する者及び当該範囲内に居住するもの。
 イ 中高層建築物による電波障害の影響を著しく受けると認められた者。

※次の建築物に係る紛争と調整に関する事務は、東京都の所管となります。
 1.延べ面積が10,000平方メートルを超える建築物
 2.法令の規定により東京都知事の許可等を必要とする建築物

  東京都の建築紛争調整機関は、次のところです。
   東京都都市整備局市街地建築部 調整課 紛争調整担当
   TEL:5388-3377(ダイヤルイン) 


標識の設置

中高層建築物を計画したときは建築確認申請等の一定期間前に、「建築計画のお知らせ」看板(以下「標識」という)を建築敷地の見やすい場所に設置してください。
(※手続きの流れについては、下記関連PDFの「図1 建築紛争の予防と中高層建築物の手続きの流れ」を参照してください。)

◆標識の設置場所
 建築敷地の道路に接する部分(建築敷地が2以上の道路に接するときは、それぞれの道路に接する部分)に地面から標識の下端までの高さが、おおむね1mとなるように設置してください。
 また、標識は雨風等のため破損したり、倒壊したりしない方法で設置し、設置期間中に記載事項が不鮮明にならないように維持管理してください。
(※下記関連PDFの「図2 標識看板の図」を参照してください。)

◆「建築計画のお知らせ」標識の販売所
 (社)東京都建築士事務所協会
  〒160-0023新宿区西新宿3-6-4東照ビル5階 電話03-5339-8288
 (社)東京建築士会
  〒104-6204中央区晴海1-8-12晴海トリトンスクエアオフィスタワーZ4階 電話03-3536-7711
 (社)日本建築士会連合会
  〒108-0014港区芝5-6-20建築会館5階 電話03-3456-2061

◆標識の設置期間

中高層建築物の規模等 標識の設置期間
延べ面積が3,000平方メートルを超え、かつ、高さが20メートルを超えるもの 建築確認申請等の日の90日前から工事完了検査の申請日まで
延べ面積が1,000平方メートルを超え、かつ、高さが15メートルを超えるもの 建築確認申請等の日の30日前から工事完了検査の申請日まで
上記を除き高さが10メートルを超えるもの 建築確認申請等の日の15日前から工事完了検査の申請日まで

◆標識設置届の提出時期
 標識を設置したら、速やか(7日以内)に「標識設置届」(1部)を提出してください。
 ※標識設置届が7日以内に提出されなかった場合、届出のあった日から7日間さかのぼった日を標識設置日として設置期間を算定します。

◆標識の記載事項の変更
 建築に係る計画を変更したときは、速やかに標識の当該記載事項を訂正し、その近影写真とともに「標識変更届」(1部)を提出してください。

◆建築計画の取り止め
 標識設置の届出をした後、建築計画を取り止めたときは、標識を取り外すとともに速やかに「標識設置取下届」(1部)を提出してください。


近隣説明の方法

 建築計画が確定したら、住民からの申出がなくても、速やかに、次のとおり近隣に説明してください。

◆申し出がなくても説明する範囲
 建築計画敷地の敷地境界線から高さと等しい水平距離の範囲内の近隣関係住民に対し、申し出がなくても説明会等の方法により建築計画の内容を説明してください。その他の近隣関係住民に対してもできるだけ同様に説明してください。
(※下記関連PDFの「図3 説明会等の方法により説明する範囲」を参照してください。)

◆説明事項
 説明会等では、次の事項についてわかりやすい資料等を作成するなどして説明してください。
 (1)中高層建築物の敷地の形態及び規模、敷地内における建築物の位置ならびに付近の建築物の位置の概要(配置図等)
 (2)建築物の規模、構造及び用途(平面図・立面図・断面図等)
 (3)建築物の建築によって生じる生活環境に及ぼす著しい影響及びその対策
 (4)日影図
  冬至日における真太陽時8時から16時までの1時間ごとの地表面における日影(付近の建築物の位置を明記したもの)
 (5)建築物の工期、工法(基礎等)及び作業方法(作業時間及び休日等)
 (6)建築物の工事による危害の防止対策(仮囲い・山留め・シート養生・交通整理員等)
 (7)完成後の建築物の管理、運営方法

◆説明の方法
 近隣関係住民への説明は説明会を前提としますが個別説明でも差し支えありません。できるだけ早い時期に行ってください。なお、説明会を開催する場合は、開催日の5日前までに、日時及び場所の掲示をするか文書により近隣関係住民に周知してください。
 分譲マンションに対する説明は、マンションの管理組合と協議して説明の方法を決めてください。
 賃貸マンション・社員寮等については、居住者だけでなく所有者にも説明してください。
 駐車場・空地等については、所有者又は管理者に説明してください。

 ※説明会に欠席した近隣関係住民(高さの1倍の範囲内)がいる場合は、個別に説明してください。 


事前説明報告書等の提出

◆事前説明報告書
 確認申請等をする前に、「事前説明報告書」(1部)を提出してください。事前説明報告書には説明に使った資料を添付してください。

◆テレビ受信障害調査報告書(事前)
 計画建物の高さが20m以上の場合は、確認申請等をする前に「テレビ受信障害調査報告書(事前)」(1部)を提出してください。

 ※上記の書類以外に、説明会等の内容について、区がその報告を求めることがあります。


建築主・設計者・施工者の皆さんへのお願い

1.都市計画法の規制や建築関係法令に適合しても、中高層建築物は近隣に相当な影響を与えることを考え、近隣関係住民の主張には十分耳を傾けてください。

2.敷地の効率的利用や建物の機能面を重視するだけでなく、近隣家屋に与える日照、通風、採光、圧迫感、風害などの影響をできるだけ少なくするよう、建物の配置、高さ、形態等に十分配慮してください。

3.工事にあたっては、騒音、振動、地盤沈下などにより近隣に与える迷惑をなるべく少なくする工法を採用し、安全対策には万全を期してください。

4.話し合いは一度で済むとは限りません。相手方の理解が得られるまで、何回も根気よく続けるようにしてください。

5.建築計画について話し合いがついたときは、後日のトラブルをさけるため文書で取り決めておくことが大切です。また工事で損害を与えた場合の補償範囲・方法等についても、書面ではっきり約束してください。工事着工までに、工事協定書を取り交わすように努めてください。

6.中高層建築物の建築に先立ち解体工事がある場合は、既存建築物の解体工事の着手前に近隣に対し十分な説明を行い、関係法令を遵守し、騒音、振動、粉じん等によって周辺の健全な生活環境を損なうことのないように配慮してください。


工事被害の防止

近隣家屋への被害を未然に防ぐために、次のことをお願いします。

◆近隣家屋の事前調査
 工事着手前に住民の了解を得て、近隣の建物の現況調査を行ってください。
 現況の調査資料は、近隣住民の方にも渡してください。また、近隣住民と話し合って工事協定を結んでください。

◆工事中の説明
 騒音や振動の激しい工事、杭工事、根切り工事を行うときは、随時近隣住民によく説明し、理解を得られるようにしてください。

◆被害者との話し合い
 近隣から工事被害の苦情があった時は、直ちに損傷状況及び原因について調査し、誠意をもって対応してください。
 修復することが決まった時は、その方法、時期等について文書で約束してください。

◆事後調査
 工事完成後に、近隣の家屋の調査をしてください。工事に起因した損傷があった場合は、誠意と責任をもってその補修をしてください。


建築紛争調整制度

 建築主は、建物の計画をする際に、紛争を未然に防ぐように努力するとともに、近隣住民との間で、誠意をもって根気よく話合いを行い、自主的に解決するように努力してください。
 しかし、当事者の話合いで解決しない場合には、当事者の申出等により区が第三者的立場に立って調整する、あっせん・調停の制度があります。区長は、紛争調整の申出があった場合には、迅速かつ適正に調整(あっせん・調停)を行い、解決を図っています。
(※下記関連PDFの「図4 建築紛争調整制度の流れ」を参照してください。)

1.あっせん
 ○区長は、建築主と近隣関係住民の双方から紛争調整申出書の提出があったときは、あっせんを行います。
 ○区長は、建築主又は近隣関係住民の一方から紛争調整申出書の提出があった場合において、相当な理由があると認めるときは、あっせんを行います。
 ○区長は、当該紛争についてあっせんによって紛争の解決の見込みがないと認めるときは、あっせんを打ち切り、調停へ移行するよう勧告することがあります。

 ※あっせんは、区の職員が行い、建築主、近隣関係住民の主張の要点を確かめ、紛争が解決されるように努めます。

2.調停
 ○区長は、あっせんを打ち切った場合において、建築主及び近隣関係住民に対し、調停に移行するように勧告を行い、建築主、近隣関係住民の双方が調停移行の勧告を受諾したとき、又は当事者の一方が受諾し区長が相当の理由があると認めたときは、調停をおこないます。
 ○区長は、調停を行うにあたっては当事者の出頭を求め、「江東区建築紛争調停委員会」の意見を聴き調停を行います。
 ○区長は、調停によって当事者間に合意の見込みがないと認めるときは、調停を打ち切ることがあります。

 ※調停委員会は、区長が委嘱する法律、建築又は環境等の分野に関し優れた知識及び経験を有する委員から構成されています。

3.区の紛争調整制度で扱うことができないもの
 ○土地の境界、契約等民事上の問題
 ○私的な問題、感情的な問題
 ○金銭補償


関連ドキュメント

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